日本でも2001年からスタートした J-REIT による不動産証券化ビジネスが、一時期大変な盛り上がりを見せていました。
これらの売り文句は「不動産証券化は、安心・安全の「ストック型」ビジネスです!」というものです。REITなどの不動産証券化商品は、家賃収入をベースにした分配型の金融商品であることをウリにしているため、株式などよりも収益の安定性が高いと言われる REIT は、多くの投資家に非常に人気がありました。
しかし、不動産価格が下がり、デベロッパーなどの経営破綻が相次ぐと、REIT商品自体の値下がりや、配当金の額などに不安(不満)を持った投資家が、保有するREIT商品を手放していったために、いまでは以前とは比べ物にならないほど安い価格で取引されています。
一体、なぜこういった現象が起きてしまったのでしょうか?
結局、出資している投資家は、「安定した高い配当金」と「REIT 自体の値上がり益」の両方を求めていたため、市況の悪化にも関わらず高い配当金を支払うために、手持ちの不動産を安値で売却するようなファンドも多く出てきてしまったのが、さらに REIT の資金繰りや信用の悪化を招いてしまったのではないかと思います。
しかも、これらの投資家の中で(5年10年とはいわずとも)3年程度の期間を見込んでいた(保有していた)人というのは、実はほとんどいなかったのではないでしょうか?
結局、資金を出している人が「近視眼的(短期間での元本回収を求めている状態)」である限り、どんなビジネスであろうが「フロー型」にならざるをえないのではないか?と私は考えています。
小額から不動産投資を行うことが出来る不動産証券化(REITなど)の仕組み自体は、私は素晴らしいものだといまでも思っています。
しかし、「ローリスクミドルリターン」であるストック型不動産投資(ビジネス)も、参加者(投資家)の心持ち次第で、「ハイリスクハイリターン」のフロー型投資と変貌してしまうのだ、ということを忘れてはならないと思います。
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